ウオーターハンマーをくらったEK9のエンジンを分解する。

 このブログでは久しぶりの整備ネタとなります。
先日の大雨で不幸にもウオーターハンマーを食らって、ほぼ全損エンジンとなったシビックタイプRが入庫してまいりました。
症状としては、深い水たまりに突っ込んだとたんにエンジンが止まってしまったそうです。
その後キーオンは可能なものの、スターターは回らず、エンジン始動不能となったそうです。
オーナー様は20万キロ走ったこの初代タイプRを心より愛する方でして、
”絶対に復活させます”とのお言葉をいただき、若手メカのホープ、押元メカが張り切って分解作業を始めました。20140620_074356 20140620_074238
VTECだからといって、タイプRだからといって分解が特に大変ということはありません。

↓ご覧ください。ウオーターハンマーをくらって曲がったコンロッドです。20140620_075520 20140620_075623 20140620_074145

写真左のコンロッドだって正常とは言えないでしょうが、
右のコンロッドは、ぐにゃっと曲がっております。
さらに、曲がったコンロッドが上下しようとしてピストンがシリンダーに当たった結果、アルミのピストンスカートが
欠けてしまっております。↓
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VTECを擁するホンダ自慢のシリンダーヘッド側もダメージを考えると、バルブ交換、すり合わせが必要かと思います。
シリンダーは、悪くするとホーニング(磨き加工)かスリーブ交換か。
20140620_074308

さあ、部品注文だ!
と意気込んではみたものの。
”受注生産のため、入荷は10月半ば過ぎです”
との部品商様からのお返事。
そりゃそうでしょう。めったに出ないB16エンジンのピストンなんて、在庫してるわけないよ。
けど、さすがにそれではお客様に申し訳ありません。
”ヤフオクでゲットして来ます”と、お客様。
お客様おもちこみの中古エンジンに乗せ換え対応ということでこの修理は幕を下ろしそうです。
せっかくタイプRのエンジンオーバーホールをレポートできると思ったのですが・・・・・・。
押元メカも、張り切って始めた手前?引っ込みがつかないご様子。
いやいや、仕事はまだ終わってませんよ。
中古エンジン乗せ換で、タイプRを復活させましょうよ。
私的には、貴重なタイプRを一台救うことができそうで、ほっとしております。
中古エンジンの到着をお待ちしてます。

相馬自動車商工では、今日日なかなかお目にかかれないこんな修理も承っております。
ちょっと無理めかな?というお仕事でも、
まずはお気軽にご相談ください!