最近の福祉車両整備をご紹介いたします。

おかげさまでたくさんの施設様から福祉車両整備のご依頼をちょうだいします。
最近では常に何らかの形で福祉車両が入庫しているというのが相馬自動車商工の日常になりました。
今回はそんな日常をちょっとご紹介させていただきます。

E25キャラバンの車いす移動車の整備です。
時々車いすリフトが動かなくなる。というやっかいな故障です。
キャラバンの場合リフトの昇降とスライドをモーターで行っています。
ハイエースに比べると機構は若干複雑です。

”時々”というのがポイントで、現象確認ができないとなかなか故障個所を見つけるのがたいへんです。
今回も配線、テープスイッチその他ウイークポイントになりそうなところは一通り点検したのですが
残念ながら故障現象は再発してくれません。
ただ、整備の副産物と言っては何ですが傷んだローラーを4つ新品交換させていただきました。
言わずもがな、リフトに装着されているのが交換したての新品。地面に横たわっているのが取り外したローラーです。
材質は金属のベアリングにプラスチックの被膜をかぶせたような作りになっているので耐久性はそれなりです。
日々利用者様の送迎に使っているリフト車なら車検ごとの点検交換をおすすめします。
というわけで今回の整備はここまでとさせていただきましたが、14万キロという走行距離を考えると
配線交換をおすすめしても良かったかもしれません。
”故障するかもしれない”というご心配を限りなくゼロに近づけてさしあげるのも当社の仕事ですから。


つづいてこちらもE25キャラバンの修理の模様です。
こちらの故障は”車いす固定装置が外れない”というもの。
施設職員様はたいへん焦ったと思います。
利用者様をだき抱えておりていただいた。とのことでした。
この場合はもちろん固定された車いすごとご入庫。原因はすぐわかりました。

これがキャラバンの固定装置の中身です。
スイッチを操作するとまん中のシャフトがぐるぐると回って
固定ベルトを巻き上げます。
そしてベルトの留め具?がシャフト先端のリミットスイッチに当たると固定が完了します。
今回異物の噛み込みによりリミットスイッチが解除されなくなっていました。


↓本来こういう状態なわけなのですが

↓この留め具というのかベルトを折り返して固定している部品のボルトとカラーがなくなっていました。
異物をかみこませたまま作動をくりかえしていたことが原因でしょうか。

写真を撮っておけばよかったのですが、この固定装置内はそうとう汚れていたみたいです。
きれいに清掃してなくなっていたボルトとカラーを交換して作業終了としました。
また、前側の固定装置も点検させていただきました。


こちらはハイエース。ささくれた車いす固定用のワイヤーを交換しております。

車いす固定装置に限らずワイヤーはほつれ始めるとたちまち限界をむかえます。
今回は施設の職員様が気づいて当社に固定装置のワイヤー交換のお問い合わせをいただきました。

↑こんな感じで巻き取りゼンマイを外して


↑ささくれたワイヤーを取り出して

先端にフックが付いた新品に交換します。

実はこの辺の作業は当社メカニックは慣れたもの。
しかも当社では200系ハイエースの車いすリフトのこういった消耗部品は常時在庫しております。
今回も部品待ちを発生させることなく一日で作業完了。
最後に人が乘った車いすを実際に固定して作動確認。作動に問題ないことを確認の上ご納車させていただきました。

相馬自動車商工では施設様個人様のご要望におこたえするため、車いすリフト車3台。軽スロープ車2台。ウエルカムシート車1台。合計5台の福祉車両代車をご用意しております。
車いすリフト、スロープ、固定装置などの作動がおかしい時は放置せずにぜひご相談くださいませ。
迅速なご対応をお約束いたします。