今まででいちばん苦労した福祉車両修理をご紹介いたします

タイトル通り、今まででいちばん苦労した福祉車両修理をご紹介いたします。
同業他社からご依頼があったハイエース。
症状は鈑金のため車いすリフト一式を取り外して
再度取り付けたらリフトが動かなくなった。というもの。
正直非常にやっかいだな。と私は思いましたよ。
取り外し~取り付けまで自社で行ったのであれば
作業工程をさかのぼりながらということも可能でしょうが、
それはかないません。
よって、分解しつつ各部を点検しつつ。
修理は推理ということわざがありますが、まさにそれを地で行くような作業になりそうです。

リフトが動かないといっても、スライドはするが上昇下降しない。
とか
このケースのようにうんともすんとも言わない。
とか
症状が散発的に時々起こる。
などなど。
幸いにしてというかこのお車の場合完全にリフト不動。症状が容易に確認できましたので
そこは不幸中の幸いかなと思いつつ
今回も相馬自動車商工福祉車両整備のエキスパートYメカに執刀をお願いしました。
車いすリフトに限らずですが福祉車両の架装装置は安全装置のかたまりです。
しかし、光学的なセンサーとか温度、圧力とかを感知する高度なセンサーは
あまり使われておらず、マイクロスイッチのようなどちらかというと伝統的なセンサーが
多く使われております。
また、可動部分が多いのと可動範囲が広いことから
ハーネス(配線の束)の断線なども原因になることが多いです。

(↑ハーネスを取り外して単体点検)
なんだかんだ言ってもアナログな仕組みが多い福祉車両の架装装置。
電子整備に慣れ親しんだ最近のメカニックには福祉車両架装装置の修理はむしろ新鮮かもしれませんよね。
で、いつものように取り外せるところは取り外してリフトモーターの点検、ハーネスの導通点検などを行いましたが
分かりません。
お客様が所有していたフラッパー接近センサーを交換するも症状変わらず。

(〇で囲んだ部分がフラッパー接近センサー)
・・・・・・これは詰んだか?思われましたが
さすがYメカ。さすが福祉車両専門店の相馬自動車商工。
架装装置制御部の頭脳。”ウエルキャブデバイスコントロールコンピューター”を交換してみるか。
ということにしました。

試しに付け替えてみる。というのは整備関係ではよく使われる技ですが、
が、試しにウエルキャブデバイスコントロールコンピューターを付け替えてみるとして、そんなものはどこにありますか?
新品を買うと70000円ほどするコンピューター。試しにというのにはかなり勇気が必要な金額です。
でもね、相馬自動車商工はこのコンピューターがあります。しかも4個も
当社所有のハイエース車いす移動車のコンピューターを外してお客様のハイエースと付け替えてみることに。

(↑こいつがウエルキャブデバイスコントロール)
あっけなくと言ってはYメカに怒られるでしょうが、あっけなく直りましたよ。

一方、コンピューターを付け替えられた方の当社代車のハイエースは、これまたあっけなくリフトガ動かなくなりましたよ。
はい、これにて完成。作業完了。
ここまで読んで”こんな修理ならだれでもできる。どこが福祉車両専門店だ”
と思われるかもしれません。私的には整備、診断技術の問題やら、修理マニュアルなど情報入手のも問題。代車の手配やら部品調達の問題やらもろもろをひっくるめて
福祉車両専門店だと思っております。
今回のようなコンピューターを付け替えるというある意味禁じ手すれすれの暴挙に出て修理完了できたのも
福祉車両専門店の相馬自動車商工ならではかなと自負しております。
福祉車両整備でお困りのお客様、多少無理目かなという整備でもまずはご相談いただけると嬉しいです
福祉車両の代車もありますよ。